JOY(ジョイ・イングリッシュ・アカデミー)

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Last Journey(52)アバ・ミュージアム

 ストックホルム滞在の最終日、どうしても行きたかったのが アバ・ミュージアム。なんとか滑り込みセーフ。営業時間はまさかの夜8時まで! 午後6時に到着すると、そこには世界中から集まったアバ世代のおじさん・おばさんたちがわんさか。これほどまでにアバが世界中で愛されているとは。

 外観はこぢんまり。でも中に入るとまさにアバの宇宙(ユニバース)! メンバーの衣装、ツアーの記録、世界各国のレコードジャケット、スタジオの再建コーナー。さらには、マイクの前に立ち、「あなたも今日から5人目のアバ」的な体験もできます。写真には6人目も入っていますが。

 「ダンシング・クイーン」が流れると、まるで魔法にかけられたように体がスイングする中高年たち。踊りながら「あの頃はモテたなあ・・・」という無言の回想がフロアに漂います。映像で見るコンサートも圧巻。あの時代にこの演出と演奏力、まさにスウェーデンのビートルズ!

 展示の中には、1980年の来日ツアーで使われたスタジャンも。袖に書かれた日本語は、ちょっと“昭和感”。最後には顔出しパネル(英語でface-in-the-hole boardと言ったりするらしい)で私もアバのメンバーに。

 日本のビジネスホテル「アパ」が海外進出している時代です。アパがストックホルムに出てくれば、アバファンが間違いなく泊まるのかも。もちろん、ホテルのロビーで流れる曲は「ダンシング・クイーン」。朝食前からみんな踊っちゃいますね。

Last Journey(51)心温まるランチタイム

 ストックホルム滞在中、うれしい再会がありました。ジョイでもお世話になっている、スウェーデン在住のスヴェディーン里絵さんが、なんと列車で3時間半もかけて会いに来てくれたのです! それだけでも感激なのに、さらに彼女の義理のご両親のお宅でランチに招待していただくことに。

 場所はストックホルム中心部から車で約20分。ベランダに出ると、そこには一面の緑、緑、緑。建物はひとつも見えず、「ここは本当に首都の近く?」と思うほど。10分も歩けば原始林の中に湖が現れ、子どもたちが元気に泳いでいました。スウェーデン、スケールが違います。生活のレベルも。

 さて、ランチですが、これがまた忘れられません。お母さんのアニタさんが作ってくれた手料理は、どれも絶品。おかわりしてしまいました!話もはずみ、「里絵さんには素晴らしいご両親がいて幸せですね」と言うと、「私たちのほうこそ、里絵がいて幸せなんですよ」とご両親。こういうやり取り、じんわりきますね。

 そして帰り際、お父さんのジョーランさんが、なんとご自慢のバイオリンを取り出して、2曲。別れ際のハグの代わりに、音楽で「またね」。スウェーデン流のおもてなし、最高ででした。

 

Last Journey(50)FM-JAGA出演

 

 ベルギーのブルージュに続き、FM-JAGA出演2回目!今回はZoomの接続もスムーズで、まずは一安心。気負わず、旅のあれこれを気楽にお話しさせてもらいました。

 話は、今朝の“朝活”からスタート。タイトルをつけるなら――「雨のストックホルム」。そんな一曲ができそうな朝でした。迷うのは嫌なので、ホテルからひたすらまっすぐ進む道を選択。狙いは、雨で濡れた歩道に映るリフレクション(反射)の美しさ。

 バックで流れていたのは、大好きな「Dear Old Stockholm」。演奏はスコット・ハミルトン。彼のアルバム『Swedish Ballads & More』は、旅のお供にぴったりな名盤です。この曲、さっそく U-Jazz Alley の選曲リストにも加えましたよ。

 旅の途中、FM-JAGAへの出演はあと1回か2回ある予定です。次回もどうぞお楽しみに!

 

Last Journey(49)チャップマンと感激の対面

 岸辺から白い帆船が見えた瞬間、私は心の中で叫びました――「これだ!」。1974年8月9日、夜行列車でオスロからストックホルムに到着した私は、当時超人気だった唯一無二の帆船ユースホステル「チャップマン」に泊まろうと直行。が、満室。

 日記によれば、その場で2日後の日曜日に予約を入れ、近郊のウプサラへ移動し2泊しています。どうしても泊まりたかったのでしょう。当時の宿泊料は14クローネ。日本円で980円。今思えば安いけど、日記には「高いけど、泊まる価値あり」と書いてありました。

 ちなみに、スーパーで買った魚の缶詰が腐ったようなにおいで食べられず、泣く泣く捨てた、という記憶が蘇りました。

 今回は残念ながらチャップマンの中には入れませんでした。今はストックホルム市の所有で、宿泊施設として運営されているそうです。でも、近くに同じ名前のホテルがあったので、そこのスタッフに声をかけてみました。

 「50年前に泊まったんです。また会えて感激です!」と伝えると、にっこりと笑って優しく迎えてくれました。「中に入れませんか?」とお願いしてみたものの、「それはちょっと難しいですね」と申し訳なさそうに言われてしまいました。

 それでも、チャップマンの前で撮った記念写真は、まるで50年前のタイムカプセルを開いたような一枚に。50年の旅を経て、私はまたあの港に戻ってきました。船はずっとそこにいてくれました。きっと、私を待っていてくれたのでしょう。

Last Journey(48)オスロの二人

 今回の旅で感じたのは、オスロの人たちの優しさ。レストランでも道ばたでも、ちょっとした出会いが心に残るんです。今日はその中でも、特に印象に残った二人をご紹介。

 まずはベン。彼は私が滞在したホテルのフロント係で、ナイトシフトを担当していました。朝活のためにまだ暗いうちにホテルを出ようとしたら、彼がちょうど勤務中。そういえば、ベルギーのホテルでは朝活から戻ったときにドアがロックされていて入れなかったということがあったので、その点を念のため確認しました。

 するとベン、「自分も写真を撮るんだ」と。聞けばなんと、サッカーのプロチームを中心に撮影しているスポーツ系フォトグラファー! しかも、私と同じCanon EOS R6 Mark IIを愛用しているとのこと。写真談義で一気に距離が縮まりました。やっぱりカメラがつなぐ友情ってあるんですね。これぞ”シャッターで心のシャッターが開く”瞬間でした。

 そしてもう一人は、アンネさん。午後からオスロはしとしと雨模様に。しかも私は傘をホテルに忘れてきてしまい、まるで井上陽水の『傘がない』の世界に突入(…まあ、彼の“傘”とは違いますが)。

 そんなわけで、早めのランチをとることに。レストランでゆっくり食事をしても、雨はまったく止む気配なし。だいぶ粘ったのですが、さすがに申し訳なくなり、お店を出ました。

雨に濡れながら歩いていると、ショッピングセンターを発見。中に入るも、あまりそそられるお店は見当たらず。ふと目にとまったのが、オーガニック製品のお店。入ってみると、そこにいたのがオーナーのアンネさん。

 聞けば、以前は舞踏に興味を持ち、なんと日本まで足を運んだことがあるとのこと! そこから話が弾みに弾んで、なんと30分以上も立ち話。商品の説明そっちのけで会話が続きました。おかげで、まるで“知的な雨宿り”となりました。

 雨の日のオスロ。傘がなくても、心にあたたかい出会いが降りそそぐ、そんな時間でした。

Last Journey(47)50年後の記念写真

 51年前オスロではヴィーゲラン彫刻公園とヴァイキング船博物館(現在は残念ながら休館中)を訪ねた記憶があります。特に彫刻公園では、門を背景に撮った写真が残っていました。そして今回、私がオスロでどうしてもやりたかったのが──そう、その写真の“再現”!

 電車に乗って彫刻公園へ。写真の門は公園の入り口にあると思いきや……ない! 探し回った結果、ようやく見つけたのは、ヴィーゲランが自らデザインしたという、代表作「モノリッテン(Monolitten)」へと続く門の前でした。50年前と同じポーズで、パシャリ。任務完了です!

 もう一つ、嬉しい偶然がありました。なんと、ズボンの色まで50年前と同じライトグリーン! 狙ったわけでもなく、気づけば再現度が高すぎて笑ってしまいました。どうやら私にとって“夏の色”は、50年経っても変わらないようです。

 公園で改めて驚いたのは、彫刻群のスケールとテーマの深さ──「人生のサイクル」を描いたヴィーゲランの世界は、やはり圧巻。そして何より驚いたのが、これだけの芸術作品が無料で公開されているということ! ノルウェー政府、太っ腹すぎます。維持費だって相当なはずなのに。さすが世界幸福度ランキング上位常連国、文化にも余裕が感じられます。

 公園には世界中からの観光客が訪れていて、皆が一様に作品の前で立ち止まり、見入り、語り合っていました。私もその一人として、50年前には気づかなかった“人生”の意味や重みを感じ、心から感動しました。

 そして、何よりも──50年前の自分に、また会えたことが嬉しい!

Last Journey(46)オスロで朝活

 

 すっかり体は帯広時間。ヨーロッパでも3時にパッチリ目が覚めます。「さて、今日も朝活だ!」 日の出の5時少し前に出発。まずはオスロ中央駅前からスタート。駅前で見送ってくれたのが、あの巨大なトラの像。名前は「タイゲレン」。オスロ市の建都1000年(2000年)を記念して作られたらしい。今にも吠えそうな顔だけど、心なしか「いってらっしゃい」と言ってくれた気がした(気のせい?)。

 方向音痴の私は、駅前の道をそのまま真っ直ぐ歩くという安定コースを選択。朝の4時台に歩いている人はゼロに近い。冷たい空気は、まるで十勝の朝。いや、それ以上に涼しくて心地いい。今年の十勝が灼熱地獄なだけに、この空気が嬉しい。

 しばらく歩くと、その先にはなんとロイヤル・パレス(王宮)が!すっきりとした美しいデザイン。そして入口には衛兵が!しかも若い女性の衛兵。かっこいい。6時になると衛兵交代があるそうだけど、今回は見送り、そろそろ戻ることに。

 でも、「同じ道を戻るのって、なんかつまらないな…」。そう、旅とは冒険。というわけで、帰り道は別ルートにチャレンジ。途中でちょっと道に迷ったけれど、そのおかげでホテルの裏側にある思わぬ抜け道を発見。朝活、最後までワクワクでした。

Last Journey(45)列車での出会い -4-

 7:30の列車でコペンハーゲンを出発。途中、ヨーテボリ(Goteborg)で乗り換え、15:47にノルウェーの首都オスロに到着。約8時間の長旅でした。長旅といっても「ローカル線的な旅情あふれる旅」と言えば聞こえはいいけれど、実際はけっこうしんどい。最初の列車には1等車があり快適だったけれど、2本目は2等車オンリー。上の写真を見てください。まるで北海道を走るローカル列車のよう。いつ鹿が出てくるかと思って外を眺めてしまいました(ノルウェーだからトナカイ?)。

 さて、今回も素敵な出会いが。隣に座ったのは、若くて爽やかなドイツ人青年。なんと、世界的に有名な監査法人に勤めているとのこと。カナダに留学していた高校時代にできたノルウェー人の親友を訪ねるため、わざわざケルンから列車で来たそうです。でも、ケルンからコペンハーゲンまでは激混みで、なんとフロアで寝たとのこと! それを聞いて私は思わず「懐かしいなあ、私も50年前にやったよ」と心の中で拍手。

 そして、そんな彼は運悪く(運よく?)私の隣に座ってしまい、英会話のパートナーに! 眠そうな目をしていたけれど、会話が止まる気配なし。眠気よりトークが勝ちました! お礼にお菓子をあげると、お返しにHARIBO(ドイツのグミの王様)をくれました。やっぱりドイツ人、グミで育ってる。

 彼はケルンのおすすめ情報もたくさん教えてくれて、おかげでケルン訪問がさらに楽しみに。年齢を聞くと、なんと彼のお父さんが私とほぼ同い年。「きっと親孝行のつもりで長時間付き合ってくれたんだろうな」と思いつつ、「またどこかで会おうね」と握手して別れました。

Last Journey(44)地下鉄に乗って

 今回の旅で、ついに地下鉄デビューしました。セブンイレブンで1日券を買って、ちょっとした大冒険の始まりです。なんといっても私は「筋金入りのデジタル音痴」。スマホとはいまだに微妙な関係で、Googleマップとは犬猿の仲。表示がクルクル回るたびに「またか!」と頭にきて、心の中でスマホと口喧嘩。…まあ、全部私が悪いんですけどね。

 でも、今回ちょっとだけGoogleマップと和解できそうな予感がしました。地下鉄の駅名までしっかり出てくるとは。今さらですが「おおっ!」と声が出ました。若い人から見れば「そんなの当然でしょ?」という話でしょうが、私にはまるで魔法の地図のように見えました。

 そういえば、最近の観光客って、紙の地図や分厚いガイドブックを持ち歩いてる人、いませんね。さらに言えば、カメラを首からぶら下げてる人もいない。ふと気づけば、私だけが“絶滅危惧種のシーラカンス型ニッポン人”。進化のスピードに、完全に取り残されています。

それでも、次の街ではもっとスマートに、地下鉄や電車を乗りこなしてみたいと思っています。願わくば、スマホとももう少し仲良くなれますように。いやあ、この年齢になっても、人生って学びの連続ですね。

Last Journey(43)ハウスボートに住む人

 アムステルダムでもそうでしたが、コペンハーゲンにもハウスボートに住んでいる人がけっこういます。運河沿いの道を歩いていたら、ちょうど作業をしている人と目が合い、つい声をかけてしまいました。

 コペンハーゲンでは、ハウスボートに暮らす人が年々増えているようです。自然や水辺を好む人、独自のライフスタイルを求める人、あるいは経済的な理由から住まいを選ぶ人まで、背景はさまざま。デンマークでは、ハウスボートでの居住も法律的に認められているそうです。

 話しかけたその方も、40年前に奥さんと出会い、それ以来ずっとハウスボートで暮らしているとのこと。3人の子どもたちもここで育ち、近所の学校に通っていたそうです。

多様な生き方が当たり前になってきた今、こんな暮らし方もあるのだなと実感。でも、正直なところ、私には無理かも。毎日、船酔いしそうです…。

Last Journey(42)人魚姫の像と円安

 アンデルセンの人魚姫の像は、コペンハーゲンの人気観光スポットです。50年前は見逃してしまいそうな地味な像でしたが、今回は誰にでも場所がすぐわかるほど有名になっていました。観光客の数もすごく、大型バスが次々と止まり、お土産屋さんまでできていて、すっかり“観光地”になっていました。

 像の近くの駅で電車を降りたとき、日本語が聞こえてきました。ヨーロッパに来てから、日本人観光客にはあまり会いません。声をかけてみたら、九州から来たカップルでした。楽しく会話が弾み、なんとランチまで一緒することに。残念ながら、顔出しはNGとのことで写真は載せませんが、なんと連絡先を聞きそびれてしまいました! もしこのブログを読んでいたら、ぜひ一報ください。何枚か写真があります。ちなみにそのとき食べたランチプレートの値段は日本円で約4,800円。さすが北欧、物価の高さを実感しました。

 日本人観光客が少ない理由の一つは、やはり円安でしょう。歩き疲れて立ち寄ったカフェで頼んだカフェラテとクレープを見てください。東京・銀座あたりだとこれくらいするかもしれませんが、帯広で住む人間には、この値段には驚きました。

Last Journey(41)チボリで考えたこと

 50年ぶりにチボリ公園に行ってきました。まず驚いたのは、コペンハーゲン中央駅の目の前にあったこと。今ならその立地のすごさがよくわかりますが、若い頃はそんなことにも気づいていなかったかもしれません。

 当時の私にとって、チボリは「年配者がのんびり集まる場所」というイメージでした。しかし、今回訪れてみて、子どもから大人までが夢中になって楽しめるアナログ遊園地へと見事に生まれ変わっていました。

 アナログ的でありながら、ノスタルジーと現代性をうまく融合させている空間。単なる遊園地にとどまらず、市民の憩いの場であり、文化の場としても発展しています。若者が楽しめるライブや音楽イベントも。9時からのライブを、なんと4時ごろからステージ前で待っている若い女性がいました。声をかけると、「毎回こうして待つのが楽しみなの」と。有名なバンドじゃないけど、それでもいいのだそうです。

 デンマークは、世界でもっとも幸福な国のひとつとして、国際的なランキングでも上位に入っています。高福祉・高税制のバランスが取れている社会の中で、人々は「温かくて心地よい時間(ヒュッゲ)」を大切にし、人とのつながりや日常の小さな幸せに価値を見出しているようです。これは、私たち日本人も学ぶべきことかもしれません。

 かつて、北海道でも北方圏諸国から学ぼうという動きがありました。しかし、経済が低迷するにつれて、その関心も薄れてしまったのは、少し寂しい現実です。

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