Last Journey(75)ローマの悲劇が再び?
ローマでの2日間はとても楽しかったけれど、「ローマを離れるまでは注意、注意」と自分に言い聞かせていました。そんな心構えをしていたら、なんと出発前から不穏な兆しが。
私のスマホの調子が急におかしくなり、これまで使っていたeSIMが機能しなくなったのです。ヨーロッパの駅はほとんど改札がないのですが、マラガ空港へ向かう列車は入口でチケットをかざさないと入れません。私の場合はユーレイルパスをかざす必要があります。
そこで念のため、ユーレイルパスの表示画面をスクリーンショットして準備していました。しかし、改札は全く反応せず。やはり「本物」の画面を見せないとダメらしい。ところが、その画面を出すにはWi-Fiが必要…。何度やってもつながらない中、奇跡的に画面が表示されました。まさに九死に一生。
しかも私が乗るライアンエアーの搭乗口は「A65」。この65番がとにかく遠い! 歩けど歩けどたどり着かない。やっとの思いで到着し、ベンチでほっと一息。朝食のパンをかじりながら「これで安心」と思った瞬間、ふと周りを見ると人が誰もいない…。掲示板を確認すると、なんと搭乗口がA75に変更されているではありませんか!
A65まででも相当歩いたのに、A75はさらに遠い…と思いきや、73番まで行ったところで表示が消えている…。え? どういうこと? 実はA74とA75は階下にあったのです。まるで空港全体が私を試しているかのようでした。
初めてのLCCフライトは、座席の狭さにびっくり。そんな空間に3時間、文字通りぎゅっと詰め込まれて、ようやくマラガに到着しました。やっと着いた…。今夜はきっと、A75が夢に出てくることでしょう。