Last Journey (71)列車での出会い -6-
ミラノからジェノバへの列車は、まるでイワシの缶詰状態。現在、ミラノとローマ間では線路の補修工事が行われている影響もあるのでしょう。そのあおりを受けて、私も予定を変更し、ジェノバ経由でローマ入りすることになりました。
旅行カバンを置く場所を探して右往左往していると、片言の日本語で「ここに置きなさい」と声をかけてくれた女性が。ミラノ在住の日系ペルー人、Sumikoさんでした。とても明るくて元気いっぱいの方で、一瞬にして車内は「片言の日本語+片言のスペイン語」の国際交流サロンに早変わり。
実は私、大学時代の第二外国語はスペイン語。さらにファーストジャーニーでは、スペインに1週間半ほど滞在したことがあります。自慢できるほどではありませんが、不思議なもので、会話しているうちにポロポロとスペイン語の単語が口から出てくるのです。ここはイタリアなのに。
イタリアのあとは、スペインのマラガで2泊予定。この2日間で、私のスペイン語力がどこまで“奇跡の復活”を遂げるのか、ちょっと真剣に挑戦してみようと思っています。50年ぶりのスペイン語との再会…果たしてどうなることやら。
さて、陽気なSumikoさん一行とはジェノバ駅でお別れ。最後まで笑い声の絶えない人たちでした。ところで——列車の中で彼らと一緒に座っていた若い女性、実は彼らとはまったく無関係でした。なぜか彼女も、しっかり記念写真の中に写っています。旅って、こういうおまけがついてくるから面白いんですよね。
2025.08.12 02:44