Last Journey(41)チボリで考えたこと
50年ぶりにチボリ公園に行ってきました。まず驚いたのは、コペンハーゲン中央駅の目の前にあったこと。今ならその立地のすごさがよくわかりますが、若い頃はそんなことにも気づいていなかったかもしれません。
当時の私にとって、チボリは「年配者がのんびり集まる場所」というイメージでした。しかし、今回訪れてみて、子どもから大人までが夢中になって楽しめるアナログ遊園地へと見事に生まれ変わっていました。
アナログ的でありながら、ノスタルジーと現代性をうまく融合させている空間。単なる遊園地にとどまらず、市民の憩いの場であり、文化の場としても発展しています。若者が楽しめるライブや音楽イベントも。9時からのライブを、なんと4時ごろからステージ前で待っている若い女性がいました。声をかけると、「毎回こうして待つのが楽しみなの」と。有名なバンドじゃないけど、それでもいいのだそうです。
デンマークは、世界でもっとも幸福な国のひとつとして、国際的なランキングでも上位に入っています。高福祉・高税制のバランスが取れている社会の中で、人々は「温かくて心地よい時間(ヒュッゲ)」を大切にし、人とのつながりや日常の小さな幸せに価値を見出しているようです。これは、私たち日本人も学ぶべきことかもしれません。
かつて、北海道でも北方圏諸国から学ぼうという動きがありました。しかし、経済が低迷するにつれて、その関心も薄れてしまったのは、少し寂しい現実です。
2025.07.27 12:10