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浦島太郎

今朝、帯広市役所国際交流課の職員に連れられ、新任の国際交流員のエリンさんが挨拶に来ました。彼女はウイスコンシン州マディソンにあるウイスコンシン大学の出身で、日本語を専攻したとのことです。私はこういう状況下では、ナチュラルスピードで話して、相手の語学力を試すという悪い(?)癖があります。彼女のレベルは、英検で言えば準1級ぐらいありました!
彼女は、なんと高校生のときから日本語を勉強しているとのことです。切っ掛けは日本人のペンパルの存在でした。そして、大学生のときに慶応大学で1年間留学したというのですから、本気で日本語の習得に取り組んで来た人だと思います。ところが、驚いたことに、エリンさんは日本を代表するおとぎ話「浦島太郎」を知りませんでした。「桃太郎」「一寸法師」などは知っていたのですが、・・・。
さて、浦島太郎の話で思い出したエピソードがあります。それは友人のカナダ人宅に泊まったときのことです。彼の中学生になる娘さんは軽い脳障害があり、特殊学級で勉強していました。夕食後、深刻な顔で彼が「娘は自分がとても不幸だと思っている。何か彼女を勇気づけるいい話をしてくれないか?」と言い出したのです。
私は「浦島太郎」の話を彼女にして、「この話から得られる教訓は何だと思う?」と聞きました。彼女はしばらく考えていましたが、答えは返ってきませんでした。そこで、私は「どんな人間も一生に与えられる幸せな時間は同じだけということだと思うよ。太郎はその大半を竜宮城で使い果たしてしまったのさ。きみはこれまで苦しいことばかりで、不幸だと思っているかもしれないけれど、大丈夫。これからいいことがいっぱいあるさ」と話しました。私の話を聞く彼女の目は真剣でした。そばで友人と彼の奥さんは泣いていました。
そのうちウイスコンシン大学の日本語学科に「浦島太郎」の本を何冊か寄贈したいと思います。さて、彼らはどんな解釈をするでしょうか?

2005.07.28 23:03
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